top of page

​東ティモールを支える産業

東ティモールの国土の多くは、標高が高い山々であるため寒暖差が大きく、コーヒー栽培に適しています。

爽やかな酸味の中にしっかりとした苦みがあるのが特徴で、現地では砂糖を大量に入れてとびきり甘くして飲むのが一般的です。

今でこそ国民の約4分の1が生産に従事して特産品となったコーヒーですが、長い間産業として重要視されていなかったために、農家や年によって味に差があると言われていました。

しかしそれがかえって有機栽培の方法を確立することになり、海外からの技術支援によって古くからの方法と掛け合わされ、安定して質の高いコーヒーを生産することが出来るようになりました。

 

その他の主要な産業としては石油が挙げられます。

その収入は国家の財源の8割以上を占めており、まさに国を支えている一大産業です。

 

石油から得たお金は石油基金にストックされ、国家の財源として用いられています。現在では国家予算約10年分のお金が貯蓄されています。

 

しかしながら、東ティモールは自国で採掘する技術を持ち合わせておらず、他国に採掘権を与えて得た利益の一部を、ロイヤリティ収入として得ているのが現状です。

現在採掘されているバユー・ウンダン油田は2022年に採掘量が減少すると予測され、約10年後に尽きると言われています。

新たにグレーターサンライズ油田が発見されたものの、収益化の目途は立っておらず、この先再び油田を発見できるかも不明です。

 

こうした特定の産業に頼っている東ティモールは今年の新型コロナウイルスの影響による石油価格の下落によって東ティモールは大きな打撃を受けました。

財源を石油一つに頼らない新たな産業を見つけていくことが国家の存立をかけた課題になっています。

bottom of page